内容紹介
トラウマ治療は、ともすれば特定のある一つの方法を患者にあてはめようとしがちだが、著者はその傾向に警鐘を鳴らし、「常識」を羅針盤とした統合的トラウマ治療の必要性を訴える。精神分析的アプローチ、交流分析、ゲシュタルト療法、NLP、認知行動療法、EMDRなど、さまざまな手法をクライエント一人ひとりの必要に応じて自在に取り込んでいく著者の鮮やかな臨床の実際が、逐語録を用いながら具体的に解説される。「トラウマ治療は患者を苦しめるものであってはならない」という著者の信念と温かい配慮が伝わってくる良書。
【目次】
はじめ
Part 1 理論と実践
第1章 『PTSDとトラウマの心理療法』を振り返る
第2章 統合的トラウマ療法――原理、方法、モデル
第3章 本書で適用される理論と治療モデルの概観
Part 2 総合的トラウマ・セラピー――多様な要求のための多様なモデル
第4章 ブレーキを踏むこと
──ソマティック・トラウマ療法
第5章 フラッシュバックから抜け出し、「今ここ」へと入っていく
――ソマティック・トラウマ療法、認知行動療法
第6章 交流分析をトラウマ療法に適用する
──交流分析、ゲシュタルト療法、力動的精神療法
第7章 リソースを強調する
――ソマティック・トラウマ療法、認知行動療法
第8章 テクニックは不要
──クライエントについて行く
第9章 自己を犠牲化すること
──交流分析(TA)、ゲシュタルト療法、精神薬理学
第10章 侵入的なイメージをコントロールする
──神経言語プログラミング(NLP)、ソマティック・トラウマ療法
第11章 家族のもとに戻る
――力動的精神療法、アタッチメント理論
第12章 失業と人前での羞恥
──認知行動療法、ソマティック・トラウマ療法
第13章 安全な場所へと走る
――ボディナミック・ランニング技法、アタッチメント理論
第14章 トラウマと育児──EMDR、交流分析
第15章 見方を変える――リヴァインのSIBAMモデル
第16章 孤立感からの脱出
──ソマティック・トラウマ療法、認知行動療法(CBT)、アタッチメント理論
第17章 逃げ去ること
――ボディナミック・ランニング技法、神経言語プログラム(NLP)、交流分析
第18章 過ちと失敗から学ぶ
第19章 理論から技法をつくりだす――常識を活用する
文献
索引
訳者あとがき
内容(「BOOK」データベースより)
「常識」とは、安全なトラウマ療法において、最も大切な要素である―多くの理論やツールの中から、一人ひとりのクライエントにとって最良のものを選び出す柔軟さと、たしかな実践力を養う。