2年間に及ぶ旅行で描いた絵と綴った文章で埋められたすばらしい一冊。
特に出会った人の似顔絵が、凄すぎる。その量と質において。
彼、下田昌克は芸術家だ。自分に合った表現の仕方で何かを表現する才能と機会に恵まれている。いや、才能も機会も、自分で見つけて行ったと言ったほうが正しい。この本はその過程を読者と辿ることができるツールだ。他のどの旅行記にもないもの、一人の男の鋭すぎる感性が、そのままこの本の価値となっている。
文章力は、あまり無い。しかし素朴でストレートな言葉も、彼の絵と相俟って、とんでもない力を発揮する。感動がじわっと伝わる。旅に出たくなる。
下田昌克に旅をさせてくれた世界に祝福を。新たな芸術家の誕生に喝采を。