プライド武士道末期に行われ、土壇場で地上波放送が中止となった「幻の」ウェルター級トーナメントを収録したDVDボックスです。
ウェルター級といっても実質ミドル級(-83kg)ですのでそこはお間違えのなきように。
最大の見所はやはり三崎和雄選手&郷野聡寛選手のグラバカコンビの活躍。海外の強豪選手に真っ向からぶつかることで日本人の強さを証明しようとする三崎選手と、「弱者の戦略」「ライツアウト」を掲げ戦略によって外国人選手のパワーに対抗しようとする郷野選手。対称的な二人の選手が強豪選手に打ち勝つ姿からは、日本人選手の可能性を感じさせてくれます。
上記の二人以外にも激しい攻めの姿勢を見せた瀧本選手や最後まで諦めない長南選手も素晴らしい。日本はまだまだ可能性に溢れていると感じました。
その他、初代王者ダン・ヘンダーソンをはじめとする海外選手も非常に魅力的。BTTが生んだブラジルのサブミッション・スペシャリストのパウロ・フィリオや、フランスで生まれ、カナダと韓国の血が流れる多国籍サイボーグことデニス・カーン。
ボディビルダー出身という異色の経歴を持つフィル・バローニ、曲がった鼻とロシア人特有のパワーが特徴的なアマール・スロエフ。
燻し銀の魅力を持つ柔術の匠、ブス先生ことムリーロ・ブスタマンチ。
後に米国王者として名を馳せるゲガール・ムサシやヘクター・ロンバート等、多くの魅力的な選手が王者を目指して競い合います。
「主役不在」といわれ、目玉選手のいないまま始まった本トーナメントは、結果的にプライド史上最もトーナメントの醍醐味を感じさせてくれるものになりました。
プライド武士道というシリーズの終着点に、最後まで「日本vs世界」というコンセプトへの解答を見せてくれた選手達に、最大限の拍手を送りたいです。
これからの日本の格闘技界を占うためにも、是非とも多くの人に観て頂きたいDVDです。