武道館で行われた「kuroyume the end」の荒々しさとは違い、今回のライブはどこか一曲一曲を丁寧に心を込めて歌い上げているように感じました。それによってモニターに目を落としながら歌う姿が目立ちますが、解散ライブ時の歌詞間違い等は全くといっていいほどなかったです。その点では安心して見られるDVDとなっていますが、やはり往年のポップソングを歌う彼の姿がまた大会場で見られるというのが実に感慨深い。この会場にはきっと昔ファンだった人も、そして今も彼を応援し続ける人も一緒になって参加しているんだろうなぁと思うと、やはりまたたくさんの人が彼のライブに集ってくれたらいいのにと感じずにいられませんね。
ラインナップは先日リリースされたセルフカバーアルバム「MEDLEY」を軸に、このCDには未収録の黒夢初期の名曲「棘」や、ソロのニューアルバムのキーナンバーでもある「カラタチ」や「狂った果実」、sads時代のハードナンバー「SANDY」や、ファンクラブのオンリーイベントでしか手に入らなかった「タランチュラ」等、今の彼の音楽を応援している人にも見ごたえのあるものになってます。特に「タランチュラ」は貴重な音源なので、収録してくれたことに感謝したいです。シャッフル調のメロディーと独特な彼の立ち位置を思わせる歌詞の世界があいまった隠れた名曲なので、これを機に是非チェックしてもらいたいですね。ラストの「Like @ Angel」で観客全員の心がまた一つになってくれたらと思って止みません。
ただ、彼のライブにしてはどこか緊張感が強く伝わってくるほど固さを感じさせるライブでもありました。やはり昔の曲を聴きに来た人を相手に、いつもとは違った力が入ったのかもしれませんね。「HAPPY BIRTHDAY」の時にはステージを動き回って観客を煽ったりと明るい面も見せたり、Disc2のソロの曲のラインナップの時にはさすがのオーラを発揮しているので、なかなか見ていて一筋縄にはいかないステージだったんじゃないかと思われます。とにかく稀代のカリスマを放つロックスターの輝きをこのライブでも見せてくれたので、今度はこれらの名曲を好評だったリズムレス&パースペクティブライブで消化させてくれたらと思います。余談ですが、「light」と「shade」はもっと売れてもいいと思えるぐらい素晴らしいコンセプトアルバムなので、まだの方は是非そちらも聴いてもらいたいですね。
付属のライブ音源を収めたCDは、「MEDLEY」の楽曲を丁寧に再現したという感じでちょっと物足りなかったかも。「棘」が収録されているのでその点は嬉しかったです。まだ「MEDLEY」をお持ちでない方は、このDVDの初回盤を買えば一通りセルフカバーの作品性は楽しめるのではないかと思われます。
これを機にもっとソロの音楽性に触れる方が多くなって欲しいですね。