構成としては、
作例写真、開発陣インタビュー、カメラ各部説明、機能説明、レタッチが主な要素。
その中でも開発陣インタビューや、開発に関する四方山話が意外と多く、
初心者向けの使いこなし本というよりも、マニア向けファンブックという印象を受けた。
その一方ではデジタル一眼レフをちょっと使い慣れた人なら誰でも分かりそうな
用語や機能などが事細かに説明されている部分もあり、やはり初心者向けの本でもあるようだ。
カメラ機種限定のムックとしては、珍しくK-7をベタ褒めする分けでもなく、否定するでもなく、
カメラの素人が使って感じたことをそのまま書いているかのような内容もあった。
気になった部分として、編集者の写真についての知識又は考え方に違和感を覚えたこと。
親指AFの説明の最後に
「動物やスポーツの撮影など、ピントよりシャッターチャンスを優先したいときに便利だ」
と書いてあるが、
通常このような表現をする場合、シャッターチャンスの引き合いに出すのはピントではなく構図ではないか。
厳密に構図を練るより、シャッターチャンスを優先するという話は聞くが、
撮りたい又は見せたい被写体からピントを外していたら、シャッターチャンスもなにもあったもんじゃない。
あと、私が間違った覚え方をしているのかハッキリしないが、よく理解できなかった部分として
レンズマウント10時方向にある出っ張りについて。
これはミラー駆動のモーターと絞り駆動のモーターを別にしたことによってできた出っ張りなはずだが、
この部分の説明には、
「ボディ側からレンズの絞りを駆動する制御ユニットの一部が収められている。これは絞り環を持たない現行レンズ群では無用の長物だ。他社でも切り捨てが進む部分でもある。」
と書かれている。「ん?」と思った。
現行の絞り環を持たないレンズだからこそボディ側モーターで絞りを動かすのだから、
無用どころかむしろ必要なモノなんじゃないの?
「他社でも切り捨てが進む」というのは、それこそレンズ側の絞り環のことなんじゃないの?
と読んでいるウチに混乱してきた。
単純に編集者のカメラや写真に対する理解が足りないような気もする。
さらには、拡大アイカップの説明が、レフコンバーターAの説明文そのままという編集ミスもあり、
作りにおいても雑な印象を受けた。
開発陣インタビューと作例写真を見て楽しむくらいならいいが、
この本でK-7(というよりペンタックスのデジタル一眼レフ)を勉強しようとは思わない方がいい。
情報とコンテンツを対価をもらって提供しているのに、こんな作りの本に1680円も出すのは勿体ないと感じた。