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Oracle Night
 
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Oracle Night [ペーパーバック]

Paul Auster
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商品の説明

From Publishers Weekly

   1982年9月のある朝。大病を患って奇跡的に命をとりとめたものの、回復期にあるいま、新作の執筆に四苦八苦しているという作家が、ブルックリンの自宅の近所にできたばかりの店で、衝動的に1冊の青いノートを買う。オースターの12作目の作品はこうして始まる。巧妙なプロットがみごとなこの小説は、恐怖とサスペンスに満ちた家族劇であると同時に、機会と喪失に対する深い瞑想でもある。

   主人公の作家シドニー・オーアは、過去の会話を思い返しながら新しいノートを手に、憑かれたようにある男の物語を書き始める。九死に一生を得る体験をしたあと、それまでの居心地のいい安定した生活をいきなり捨ててしまう男の話だ。ダシール・ハメット作『マルタの鷹』中のフリトクラフトの逸話の現代版だ。ここからしばらくオーアが書く小説の記述が続くのだが、その筋書きと、ときに横道にそれがちな長々とした一連の脚注によって、オーア自身と彼の美しい妻グレイス、そして2人の共通の友人で有名な作家ジョン・トラウズのことが、じりじりと明らかになる。小説の主人公は知らず知らず防空壕に閉じ込められてしまい、一方でグレイスは妙な行動をとるようになり、文房具店は店を閉め、ジョンのドラッグ中毒の息子の脅威が物語の背景にかすかにちらつき、青いノートの魔力が事件を引き起こす。

   つい引き込まれてしまうこの小説のプロットはあまりにも奇想天外だが、オースター独特の巧みなペンさばきが不条理な一貫性を持たせてしまう。彼の作品にはいつも夢幻の論理性があるのだ。本作の題名はオーアの作中作品のそれで、この物語全体のテーマを示唆している――小説はある意味予言的であり、単に現実を映すにとどまらず、現実を形作る力を持つ。しかし、力と無力は拮抗している。オーアの言葉を借りよう。「偶然はわれわれの毎日の生活にいつもつきまとっている。そしてその生活はいつ何時、何の理由もなしに奪われるかわからない」
Copyright  Reed Business Information, a division of Reed Elsevier Inc. All rights reserved. --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

内容説明

Several months into his recovery from a near-fatal illness, thirty-four-year-old novelist Sidney Orr enters a stationery shop in the Cobble Hill section of Brooklyn and buys a blue notebook. It is September 18, 1982, and for the next nine days Orr will live under the spell of this blank book, trapped inside a world of eerie premonitions and bewildering events that threaten to destroy his marriage and undermine his faith in reality...

登録情報

  • ペーパーバック: 304ページ
  • 出版社: Faber and Faber (2005/2/3)
  • 言語 英語, 英語, 英語
  • ISBN-10: 0571216978
  • ISBN-13: 978-0571216970
  • 発売日: 2005/2/3
  • 商品の寸法: 19.2 x 12.6 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 洋書 - 45,321位 (洋書のベストセラーを見る)
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19 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By im2s
形式:ハードカバー
誰にも死ぬと思われていた作家が長い入院生活のあと、徐々に現実の生活に復帰してくる様子を描く、割と気楽な導入部で始まる。出来たばかりの文房具屋でみつけた青いノートに、次回作を書き始める。前作では映画だったが、今回は小説を創作しているところが描かれる。この小説が袋小路に入るとともに、重い現実が少しずつ明らかにされていく。いつもの偶然などのテーマが語られもするが、それらは背景となっており、人を描くことが中心となっている。短いが、非常にintenseな物語。いつも通りのクリアーで無駄のない英語で、リーダブルで、一度読み始めると止まらない。でも重い。今回もNew York Trilogyなどと比較した辛口の評価が出てくると思われるが、間違いなく読んで損はしない。たくさんの脚注が挿入されているが、House of LeavesやInfinite Jestのそれとは違い、登場人物たちへのあたたかい眼差しが感じられる。もしかすると、物語を完成させることへの抵抗かもしれない。この世は偶然に支配されているが、自分の行動が結果に影響することも間違いない。自分が惹き起こした事態は、自分が引き受けなければならない。物語ることによって惹き起こされたこととしても。物語られる内容と、物語の構造の一致。
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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:ハードカバー
実は人は自分の未来を「知って」いるのだ。例え、自分でそれを自覚していないとしても。なぜなら、まさにこの一瞬一瞬を生きることによって、私たちは未来を作りだしているのだから。全て繋がっているのだ。謎めいているけれど謎ではなく、あるべきしてあるもの、それが現実なのだ。Oracle Nightのページを繰るに従って、そんな感覚に、じわじわと静かに浸っていきます。謎めいた、時として幻想的なトーンの底に、人間の強さ、しぶとさががっしりと錨を下ろしています。読み応えのある本です。ただし、注の多さには多少閉口しました。
このレビューは参考になりましたか?
5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:ハードカバー
 物語がモザイク状に繋がっていて、どこを取っても濃厚なドラマがあります。 「素晴らしい作品は、どの部分を切り取ってもそれはそれとして素晴らしい作品になりうる。」とこれは大江健三郎さんが週刊誌で書いておられた事ですが、その事をしょっちゅう思い出しながら読んでいました。 この作品は、その通り何処を取っても濃厚なドラマがあります。 自己、自我がまずあり、それを取り巻く周囲の人々、また彼ら一人一人を取り巻く環境や事情、そして人々の精神の探り合い。 ある意味こんなに他人について深く考えるというこの話はとても日本人に馴染むのじゃないか…と思っています。
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最近のカスタマーレビュー
Happy endingではないけど、元気になる作品。
 Paul Austerの作品は、装丁がいいのでいつもFaber and Faberで読んできたのですが、Picador版で読みました。
Faber... 続きを読む
投稿日: 2009/9/19 投稿者: 竹仙
不安な「気分」を呼び起こす Oracle
書店で何気なく手に取った本だった。初めて読む Paul Auster 作品。簡単に読めそうな207ページの薄さと、『Oracle Night』... 続きを読む
投稿日: 2007/10/19 投稿者: Nightfall
一気に読みました
正月の3日間で手軽に読めそうな洋書はないかと探し、何気なく目にした厚さが手頃な本書を手に取った次第ですが、よく出来た小説で一気に読みました。... 続きを読む
投稿日: 2006/1/3 投稿者: スイート・サイエンス
薦められるだろうか。
この作品をオースターを読んだことがない人間に薦められるかどうかというと、ちょっと自信がない。
というのは、話が濃すぎるのと、... 続きを読む
投稿日: 2005/9/5 投稿者: 33
妄想もここまでくると、見事!
~作品や文体の完成度からいえば「リバイアサン」のほうが上なのでしょうが、私はこの小説に「愛」さえ感じてしまいました。... 続きを読む
投稿日: 2004/11/4 投稿者: ADELANTE
小説中小説中小説のタイトルがこの小説名
入れ子構造や脚注の存在がメタフィクション性を強く意識させる意欲作。ストーリー展開の抑揚がいかにもオースター的だが、本編と短いエピソード群から構成される複合的な作品... 続きを読む
投稿日: 2004/4/17 投稿者: ヲナキ
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