残念ながら、Intel OpenCLを利用した場合、およびSnow Leopardを利用した場合でもCPU上でカーネルを動かした場合、サンプルコードが途中でエラーを出して止まるか、計算結果に誤りが出ます。また筆者が本文中で触れている通り、GPUで計算した場合のほうが時間がかかるという結果になっています。最初に使用しているライブラリの属性値を表示するプログラムが紹介されており、これはデバッグに便利ですし、最初に属性値をざっと見ておくことには教育的な意義もあると思いますが、それ以外の点では、むしろサンプルプログラムを改善することでOpenCLを理解し、あるいはリファレンスに目を通すきっかけになるというレベルです。もう一声出してもう少しよい参考書を選ぶべきでしょう。一般向け技術書としては比較的引用文献リストがしっかりしているので、次の一冊を探す手がかりとしては悪くないかもしれません。どのみち、数値計算の具体的なテクニックは別の、より専門的な本で学ぶ必要があります。