フェラ・クティの音楽は、日本をはじめ外国ではクラブ・ミュージックとしての側面が強い。それはアフリカ土着のビートにアメリカ黒人音楽の影響を反映させたダンサブルなアレンジがそうさせているのだろうが、実は歌詞は政治的なものが多く、生涯で12回逮捕されています(全て証拠不十分で釈放されているのだが)。
そんな反骨のミュージシャンにして27人もの嫁を持った(ナイジェリアは一夫多妻制)パワフルなミュージシャン、全盛期の作品から溢れるエネルギーには本当に圧倒されてしまいます。
クラブ・サイドからすれば『SHAKARA』『EXPENSIVE SHIT』『ZOMBIE』といった作品が著名だと思いますが、この1972年の作品も実に素晴らしい1枚です。新しいダンスの定義を表顕したタイトル曲『OPEN & CLOSE』はとりわけグルーヴの隙間を埋めるように構築されていくアレンジは圧巻の一言!
余談だが、映画『扉をたたく人』で主人公がシリア系男性からジャンベの叩き方を教わるのだが、『このアルバムは聴かなきゃダメだ』とこのCDをプレゼントされるシーンがあり、「わかってるなあ」と個人的に嬉しかったです。