ダイスシリーズ最新作であるが、ちょっと型にはまりすぎた感じ。
相変わらず『現状に甘んじるが、いざとなると熱血な中年』『苦悩する指揮官』
『知力と戦闘力が超人並のイケメンエリート工作員』『主人公と似て非なるライバルテロリスト』
『紅一点の武装少女』が登場し、ストーリー・テロの動機・戦闘等演出も、どっかで見たような・・・・?
いや、確かに面白い。組織や政治背景は現実のものをしっかり研究しているようであるし、
アクションシーンの緻密な描写は、そこらの小説よりも頭一つ抜けている(シリーズ全てにおいて)。
情報量は桁外れだ。
だが、なんだろう?
いわゆる“火サス”にありがちな「アレッ?どっかで見た展開だなぁ」というデジャヴを始まりから終わりまで、
ずーーーーーーーーーっと感じた。
そして終盤のローズダストVS自衛隊のドンパチも、手に汗握るを通り過ぎてアニメ的というか
クドイというか・・・・・作者の「ここで盛り上げるぞっ!」の気合いが空回りしている。
設定だけで面白くないというほどのものでもなく、むしろ大作と言ってもいいだろう。
ただ、福井晴敏、そしてダイスシリーズを愛し、読みこなしているからこそ、物足りなさを感じた。
次作があるなら、そろそろキャラパターンを完全に変えて欲しい。
まあ、この『パターン』こそ最大の魅力と言っちゃあそれまでだけど。