久しぶりに読むのを辞められなくて、ほぼ徹夜してしまいました
でも翌日も本からエナジーを貰ったせいか、元気元気!
45歳ぐらいの、「自分って中年だったのだ!」と気づき始めた男女や、80歳以上の高齢の女性、22歳の野心溢れるギャル 等・・・いろいろなニューヨーカー達の内面と人間模様を描く。
とても、とても読み応えがある一冊。
作者のブシュネルのリサーチ力に脱帽と言う感じ。超富裕層として台頭してきて(犯罪者に堕ちた)ヘッジファンド野郎たちの生態や思考回路、美術をこよなく愛する水先案内人男性の孤独、ブログやFacebook、iPhone、リアリティ番組が世界の中心のGen Zの若者達。
そうした中でエレガンスを保ち続ける、この物語の主役はReal Estateだ。
どれほど権勢と優美を誇った、NYのインサイダーであっても、オールドマネーの継承者であっても、いつしかNYの成長に追いつけず、脱落したり、ダサくなってしまい、時代から忘れられたりする。そうならなくても、死ぬ時は必ずやってくる。
競争社会アメリカの頂点に君臨するニューヨーカー達ですら、そうした、人生の悲哀を感じ始める年齢、それが45歳ということなのか。
SATC が、躁状態のまま、ファッション、キャリア、男、ウェディングにベビー誕生!という女の人生の最盛期を、かしましく駆け抜ける話だとしたら。こちらは、忍び寄る、というよりも、もう明らかに刻まれつつある老いや衰え、結局、俺、私の人生って何だったのかしら?という問いと、向き合わざるを得なくなりつつある男女の話だ。しかし彼らは、ニューエイジとか田舎住まいに答えを見出したりしないのである。あくまでNYにしがみつきたい、NYこそが自らの故郷と考える人たちだ。
そうした人たちのリアルな苦闘、まさに白鳥が水面下で必死にあがくような、内面がとても興味深い。
レイザーシャープな、小気味よい語り口ではあるけれど、中身はバルザックの小説みたいですよ、ほんとに。久しぶりに堪能した。