そもそもオリジナル・メンバーで再結成し、2008年に25年ぶりのニュー・アルバム『フェニックス』がリリースされたこと自体 奇跡的な事だったので、その第2弾がリリースされたことに心から拍手を贈りたい。
ちなみにアルバムのタイトルは、デビュー2作目が『アルファ』なので、再結成後2作目が『オメガ』だそうです(※つまり、ギリシャ文字で対をなしています α⇔Ω)。他には"ZENITH"というタイトル候補もあったそうです(※C.パーマー談)。
さて今回の作品ですが、アルバムとして統一感があった前作『フェニックス』と違い、各楽曲ごとバラエティに富んでいます。
1、3、5、11曲目は、エイジアらしいポップでドラマチックな作風です。1曲目は以前、ウェットン・ダウンズのアルバム『ルビコン』(2006年発表)に収録されていた曲のセルフ・カヴァーで、今回はロック色が強く、ギター・サウンドがメインの曲に生まれ変わっています。
2、7曲目は、J.ウェットンとS.ハウの2人の久々の共作で、2曲目はスローなロック・ソング、7曲目はプログレ色が強い曲となっています。
4、12曲目は、メジャー・スケールのバラードで、J.ウェットンの温かい歌声にフィットした曲です。
6曲目は、それほどポップな曲ではありませんが、アルバム中で最もドラマチックなナンバーです。
8曲目は、エイジアには珍しく、ザ・ビートルズ調の軽いタッチのノリのいい作風です。
9曲目は、名曲「コンドルは飛んでいく」に代表される南米の民族音楽 アンデスのフォルクローレの雰囲気を漂わせています。
10曲目は、日本盤ボーナストラックで、なんと もろブルース・ロックです。エイジアとしては異色の曲で、アルバム全体を通して聞いても浮いた曲だと思います(フリー、バッド・カンパニー好きな人にはいいかも)。
いずれにしても、全体的にロック調ですね。曲によってはアレンジも凄い凝ってます。
今回のアルバムの最大の特徴は、エイジアとして今までにない新しい領域の作風に挑戦していることが挙げられます。近年、マンネリ化しつつあったエイジア関連の音楽に一石を投じた作品になったと思います。
あと、エイジアのお家芸である仰々しいアレンジよりも、こじんまりとした気軽に聞ける作風が目立っています。メンバー自身あまり気負わず、4人で音楽を奏でることを心から楽しんでいるような作品です。前作にみられるような無駄に長いダラダラとした演奏もありません。
気掛かりなのは、G.ダウンズのキーボードがあまり目立ってません。「時へのロマン」のような曲は皆無ですし、関係ないとは思いますが、ジャケットの写真も1人だけニコやかではありません・・・。今回 J.ウェットンが依頼したプロデューサー M.パックスマンとは合わなかったのかもしれませんね(※憶測ですが・・・)。★1つマイナスは この点です。
いずれにしても、メンバー全員アラウンドシックスティーとは思えないほど活き活きとした演奏です。本作より ♯1、♯2、♯3、♯4、♯6、♯11が、オメガ・ツアーで演奏されました。
聴いていて飽きのこない、産業ロック世代には納得の1枚です(^-^)
余談ですが、現在ニュー・アルバムをレコーディング中、今年の夏にリリースされる予定です(^^)/ アルバムのジャケット・デザインは、赤い龍だそうです!