ソロ名義としては6作目。いつもより気合いの入ったジャケが印象的で、加えて全10曲それぞれにプレイヤー・クレジットがふられている親切仕様。中でも特筆しておきたいのが、うち2曲にJon Theodore(dr.)の名前がある!ってところで、今じゃ貴重とも言えるセオドアの叩きっぷりが堪能できる今作は、それだけで個人的にゃかなり価値がある。
各所で「これまでになく本家TMVに近しい作品だ」とも言われている今作は、確かにAmputecture周辺の楽曲をインスト化したような、いわばOmarのエクスペリメンタル精神や、その過激なギターのみが突出する瞬間を控え目にしたバランスの取れた空間が印象的。ソロ名義の過去作中では"Buffalo"に最も近い。
個人的にオマー関係では"Apocalypse"みたく、フリーな空間で繰り広げられるオーガニックなジャム要素満載の展開に痺れるクチなので、TMVのインスト盤みたいな楽曲を供されてもあまり「特別感」は味わえなかったりする。まぁこの辺は好みの問題だけれども。セオドアが叩くTr.3"Population Council's Wet Dream"やTr.7"Family War Funding"はじめ、程よく練られ、独特の密塞感/奇天烈なプローチでブロウ・アウトする楽曲が並ぶ今作は、かなーり聴き易い。