UK AsianとしてのアイデンティティーをDJ/プロデューサーなど様々な音楽活動を通して展開させている彼の、これは初ソロ作品。ゲストミュージシャンとしてBill Laswell、Ustad Sultan Khan、Shankar Mahadevan、日本からは沖縄のネーネーズや坂本龍一などが参加しています。タイトルトラックでこのネーネーズがフィーチャーされているのは日本人としてちょっと嬉しかったりします。この"OK"は沖縄コーラスをメインとしたアルバム中異色の曲となっています。全体的に所謂"タブラトロニクス"なわけなんですが、巨匠、故アラ・ラカにも手ほどきを受けたというTalvinによる乾いたタブラビートも、ヴィーナ、フルート、サーランギーなどの有機的な楽器とデジタルに融合しています。個性的なゲスト陣との共演、そして曲調もブレイクビーツ、アンビエントなど、次々と表情を変えていきます。各楽器のエレクトロなアレンジとタブラとの調和的融合が"タブラトロニクス"の真骨頂なのでしょうか。個人的な聴き所としては、チルアウト/エスノ風アンビエントな#1、ヴィーナ(南インドの撥弦楽器)とフルート(横笛のような音色)とタブラのアグレッシブな共演が素晴らしい#2、Shankarのヴォイス(ちょい口タブラ風)が炸裂している#6、そしてネーネーズの軽快な沖縄コーラスのある#7。人間、楽器、そしてタブラへのリスペクト。Talvin singhはそれらをテクノロジーを使いハイブリッドに聴かせる手腕に長けた人だと思います。