この作品は、昨年発売されたオブリガート・ブラジルのワールドツアー(実は日本にも来ていたらしい。生で見たかった・・)のニューヨーク・カーネギーホールでのコンサートのライブ録音。その前にはピアソラを題材としたアルバムも出し、ラテン系に傾いている昨今のヨーヨーマだが、どんな音楽にも柔軟にとけ込み、対応するのが彼のチェロだ。今回は先に出されたアルバムから数曲に加え、9曲もの新録音が入っている。集まっているミュージシャンもボサノバ歌手のパッソス、キューバ出身のクラリネット奏者ダ・リベラ、クラシックギターのアサド兄弟、そしてヨーヨーマの良きパートナーであるイギリス人ピアニストのストットとワールドワイドな顔ぶれだ。
このアルバムはボサノバをゆったりと心地よく聴きましょう、と言うアプローチではない。奏者の組み合わせを色々と替えて繰り広げられる演奏は緊張感に満ちていて、やはりヨーヨーマはクラシックのアーティストなのだと再認識させられる演奏だ。そして録音が非常に良い。パーカッションの小さな音も、チェロで表現される小技も聞き取ることが出来る。個人的には2、5、14のジョビンの曲、そして12のブラジルがとても気に入った。