レペゼン相模原 SD JUNKSTA所属、NORIKIYO(ノリキヨ)の2ndアルバムです。
トラックはSEEDA(シーダ)「花と雨」と同様に、BACHLOGIC(バックロジック)が全曲をプロデュースしています。
本作のトラックは全てBPM早めのトランスっぽい打ち込みで、ともすれば安っぽく聴こえてしまうギリギリの装飾が施された派手なトラックで統一されています。
前作「EXIT」が彼の言うところの「土臭い」トラックが中心で、彼の地元の風景を連想させるものであったのに対し、本作のそれは都会をイメージさせます。
一人のプロデューサーに製作を委ねることは、時としてアルバム全体が単調になる危険性をはらんでいますが、本作ではカラーの統一に非常にうまく成功しているといえます。
リリックは、過去の後悔や、思い通りにならない日常への葛藤や憤り、そしてつまるところ金が無いということ、が共通のテーマになっています。加えて彼の高音のラップは、悲しみを絞り出したような印象を与え、リリックのテーマをさらに際立たせています。
しかし一方、そのような日常に翻弄されながらも、悪いことは仲間達と笑い飛ばしながら、なんとかこの暮らしから這い上がってやろう、というポジティブなエネルギーが根底に流れています。
時にイリーガルなことにも手を染めてきたことがリリックから伺えますが、いわゆる「ギャングスタ」的なトピックの曲やラインが一切無いことも、普段HIPHOPを聞かない人も含め、より多くの人の共感を呼ぶことが出来る要因といえます。
大都会でもがき苦しみながらも、ハスリングしている一人のリアルな人間の姿が投影された傑作アルバムです。