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OUT 上 (講談社文庫 き 32-3)
 
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OUT 上 (講談社文庫 き 32-3) [文庫]

桐野 夏生
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (74件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

ごく普通の主婦であった彼女たちがなぜ仲間の夫の死体をバラバラにしたのか!?

深夜の弁当工場で働く主婦たちは。それぞれの胸の内に得体の知れない不安と失望を抱えていた。
「こんな暮らしから抜け出したい」そう心中で叫ぶ彼女たちの生活を外へ導いたのは、思いもよらぬ事件だった。なぜ彼女たちは、パート仲間が殺した夫の死体をバラバラにして捨てたのか?犯罪小説の到達点!

内容(「BOOK」データベースより)

深夜の弁当工場で働く主婦たちは、それぞれの胸の内に得体の知れない不安と失望を抱えていた。「こんな暮らしから脱け出したい」そう心中で叫ぶ彼女たちの生活を外へと導いたのは、思いもよらぬ事件だった。なぜ彼女たちは、パート仲間が殺した夫の死体をバラバラにして捨てたのか?犯罪小説の到達点。’98年日本推理作家協会賞受賞。

登録情報

  • 文庫: 456ページ
  • 出版社: 講談社 (2002/6/14)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4062734478
  • ISBN-13: 978-4062734479
  • 発売日: 2002/6/14
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (74件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 10,245位 (本のベストセラーを見る)
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32 人中、28人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
あまりにもおもしろくて、数時間で一気に読んでしまった。

低学歴の持ち主はかなり努力しないと上昇できない階級社会としての現代日本、そこで突破口を求めてあえぐ人々にスポットを当てているという意味では、高村薫の傑作、「レディジョーカー」を思わせる。

しかしこの作品の主人公は、男ばかり活躍する高村小説と異なり、夜間に弁当仕出し工場で働くパートのおばさん四人。彼女らがバラバラ殺人事件に手を染めていくまで過程、それぞれの生活の背景と心理的動機付けが、舌を巻くような力強い筆致で描かれている。

この小説の特徴となっているもう一つの軸は、主婦たちの犯罪の結果、誤って容疑者に上げられてしまうバカラ博打場のオーナー佐竹と、彼のほとんど求道的ともいえる性的歪みだ。佐竹は以前に女を拷問の上に殺して以来、正常な性交渉は営めなくなっている。自分に無関係な犯罪に巻き込まれ、築き上げたものをすべて失った彼の視線は、当然ながら主婦たちへの復讐に向かう。しかし、彼が真に望むのは、自分が以前に殺した女に酷似した主婦の雅子を強姦しながら切り刻むこと、快楽の中で彼女の死を共有すること。この辺りは一見、強引で難しい展開と思われるが、人物描写の見事さと、佐竹の深層心理のおもしろさで一気に読ませてしまう。

また、やはり弁当屋で働く日系ブラジル人宮森の孤独など、現代日本の暗い側面にスポットを当てているので、主人公雅子が最後にすべてを捨てて脱出【OUT】に成功するエンディングにも関わらず、読後感は重い。しかしすばらしく緻密な小説を堪能できた充実感は残る。

最後になるが、桐野夏生は、自分の頭で考え、足で立とうとあがくふつうの女を、尊厳ある存在としてかっこよく描く、ほとんど唯一の日本人作家のような気がする。同じ女として、拍手喝采を送らずにはいられない。

このレビューは参考になりましたか?
14 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ぷりうす トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫
深夜の弁当工場で働くいずれも人生に絶望したような4人の主婦たちが、「死体解体」を行うこととなって・・・

自分に背を向けた社会。うまくいかない家庭生活。そうした現実を象徴する、どこまでも日常的なものを淡々と作り続ける牢獄のような深夜のコンビニ弁当工場。

主婦たちは、自らを縛る現実という名の牢獄からの「自由」を得ようと必死になってもがく。
閉塞感にとらわれた一見平凡な彼女たちが探し出した出口は、血と脂肪の油にまみれた死体解体というおぞましい非現実の世界だった。

多くの人が感じる日常の閉塞感、そしてそこから逃れるために探しているさまざまなきっかけ。本書では、多くの人が願ってやまないものでありながら実行できない「日常からのエグゾダス」が犯罪という極端な形で描かれていますが、これはままならない現実に疲れた多くの人が無意識に抱く願望のあらわれではないでしょうか。

個人的には、佐竹がでてくる前までの方が、背筋が寒くなるようなリアルな恐怖を感じました。特別の人ではなく、「普通の人の闇」を最後まで描ききった方がよかったかな、と思います。

コンビニ弁当と死体解体の奇妙な共通点が頭に残る作品でした。食欲がなくなるのでダイエットに最適かな(笑)。

このレビューは参考になりましたか?
4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
次々に展開されるストーリーに引き込まれて一気に読めます。
3人称の叙述がそれぞれの登場人物の視点から交互に展開されるのは、数人の手記の形をとる「グロテスク」に繋がるものがあります。
人物の造形、描写、プロットの構成、全てが素晴らしく、物語の世界に読者を引き込んで放しません。話が進むにつれて次第に主人公の心の奥底の世界が深く展開され心理小説の様相を呈してきます。あくまでも心の深部にフォーカスしていく進行は素晴らしいです。ただそのぶんラストの話の展開のリアリティーが弱くなっているのが残念でした。
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後半がただの「火曜サスペンス劇場」
... 続きを読む
投稿日: 7日前 投稿者: アレン
堕ちていく感じ。。。
バラバラ事件をテーマにしたミステリー小説です。

現実と虚構が折り重なり、大変面白いと思いました。... 続きを読む
投稿日: 1か月前 投稿者: tamadam
描写が繊細
下層階級の女性達が今の生活環境や、精神的ストレス、そして何よりも情けない自分自身から脱出(OUT)したいと願っている。でも、ある出来事がきっかけで事態はまるで予想... 続きを読む
投稿日: 2か月前 投稿者: fatmike
閉塞感
ヨシエをはじめとする深夜パートの女性たちの閉塞感がすごい。その息苦しさに飲み込まれ、死体の解体でも何でも応援してしまう。「何とかして幸せになってくれ。閉塞感の出口... 続きを読む
投稿日: 4か月前 投稿者: へな子
強烈!
... 続きを読む
投稿日: 6か月前 投稿者: 山科のうし
猟奇的殺人事件なのに、現実離れしない巧みな構成力
傑作だと思った。
それにしても桐野さんは女なのに、よく男の心情の描写もできているように感じる。
恐るべき、取材力、想像力。... 続きを読む
投稿日: 6か月前 投稿者: 豪ぽん
共感するにはあまりにも世界が違いすぎた
一生懸命生きているのに、陰鬱とした生活から抜け出せない主婦達。そんな彼女たちが一つの事件をきっかけに、坂道を転げるように転落していく、泥濘にはまっていく。彼女たち... 続きを読む
投稿日: 7か月前 投稿者: 想夫恋好
桐野夏生の代表作。
直木賞作家、桐野夏生の名を一躍有名にした出世作の上巻。... 続きを読む
投稿日: 11か月前 投稿者: ひこくろ
物足りない
読んでいる途中から、作者がどっちの方向へ
持って行こうとしているのかが段々と見え始め、
登場人物たちが素直に作者の指示通りに動いて... 続きを読む
投稿日: 15か月前 投稿者: ごびらっふ
ずばっとグロ
グロい。非常に。グロい。最後の方は息切れの感じがするが秀作
投稿日: 15か月前 投稿者: §oo
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