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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
陰鬱でハード、読み応えのある小説,
By
レビュー対象商品: OUT(アウト) (単行本)
東京郊外の弁当工場に勤める4人の女たち、来る日も来る日も続く工場と家を往復する鬱屈した毎日。季節は初夏、次第に増していく湿度とともに女たちの鬱屈したエネルギーが一気にOUTしたときに、何が起きたのか。グロさ、心の闇、鬱屈した女たちの心象風景、殺伐とした弁当工場の描写が冴える。桐野氏の筆が上手く、難しくないのでどんどん読める小説。桐野氏のもつハードボイルドな感触が半分くらい入っている。この小説に出てくる上海ホステス「安捺」(脇役なのだが)の生き方は後の桐野氏の小説「グロテスク」の脇役「美君」と非常に通じるところがある。桐野氏が賞をとった小説なので、桐野ファンなら絶対おすすめだし、桐野氏の小説を読んだことがない人も世界に入りやすい小説。作品全体に通じる初夏の湿度を味わって欲しい。
10 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
不幸な人は読まない方が良い、精神を痛めつける,
By 鷺坂判内 "まさぞう" (神奈川県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: OUT(アウト) (単行本)
自分の不幸を隠している人には、この本は毒だ。家庭の崩壊や、ストレス、閉塞感で、飲酒や買い物や、セックスで自分を傷つけ、何とか均衡を保っている人には、この本はキツイ。読後、自分が隠蔽していたことが全てさらけ出されたような敗北感にとらわれ、悪影響があると思う。幸せな人には、この本の持つ毒は及ばないだろうから、不幸と幸せを試すリトマス試験紙のような本かも。
10 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
文章力は凄い!でも?,
By カスタマー
レビュー対象商品: OUT(アウト) (単行本)
文章力は凄い。あっさりと上下2段440ページを読みきってしまった。しかし最後に何とはなしに、不満が残る。その不満は何処から来るのだろう。前半、中盤、後半とそれぞれのコンセプトがいつのまにか変わっていったのが、その原因ではないだろうか?前半は殺人と、それの死体処理の話。主婦達の恐ろしい行動がメインである。雅子を中心とした行動がある意味、淡々と語られる。そして中盤は新しい展開と「他者」との見えない戦い。この部分は「いったいどうなるんだろう?」の連続で、ある意味一番目が離せないところである。そして終盤は雅子と佐竹の心の葛藤、対決の話である。文章力があるため、気づかずに読んでしまったが、この3つのテーマは随分と違う物だ。特に最後の部分は、とってつけられたテーマのように見える。雅子の強さは最初から描かれていたが、それが佐竹と対決する種のものであるのには無理がある。
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