被験者保護、実験動物の取り扱い、利害衝突(conflict of interest)、データ管理、成果の発表など、順を追って述べられており、各章の冒頭には具体的なケーススタディーが提示されているので分かりやすい。年に1万ドル以上の付加的収入は財政上の利害衝突に相当するとか、自分の研究時間を同時に2つの助成資金に割り当てないなど、米国流のルールは興味深い。研究者を目指す学生に「業界」のルールを教えてくれる本であり、経験を積んだ読者には自らの行動を振り返るきっかけとなるだろう。
(日経バイオビジネス 2005/04/01 Copyright2001 日経BP企画..All rights reserved.)
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最も参考になったカスタマーレビュー
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5つ星のうち 5.0
科学研究者必読!!!,
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レビュー対象商品: ORI 研究倫理入門―責任ある研究者になるために (単行本)
研究における不正行為は、絶えることがない。学術研究における不正行為も犯罪である。特に生物医学研究や行動科学研究における不正行為は、人類や地上生物に及ぼす影響は甚大な被害を発生させかねない。その研究が公的な研究費で遂行されたのであれば、何重にも社会的損失を再生産し、医療過誤の原因になりかねない。よって人類に無差別テロにも等しい大きな負債を残す。この危惧を解消するために、米国保健福祉省研究公正局がまとめた<研究倫理>のガイドラインが本書である。内容的には科学研究者ならば常識に属する項目が並べられているに過ぎまいが、研究体制が国ごとにことなる現在本書に定められた10章にわたる詳細なガイドラインがどこまで遵守されているのだろうか。 研究活動で共有される価値観は、誠実、正確、効率、客観性である。5部立て全10章からなる。章ごとに本文、事例研究、コラム、討論のための質問、参照資料(参考文献表)と構成されていて、理解を深めやすく編集されている。訳者は科学研究における不正行為を学的に体系付けた第一人者山崎茂明氏。訳文は丹精に練り上げられている、筆者が読んだ限り68ページ1箇所脱字がある以外校正不足もなかったと思われる。あとがきで翻訳作業上で得た本書に有益な日本語サイトの紹介もあり、充実した内容である。また原著にも掲載されている気の利いた挿画も堅苦しい内容を馴染く読みやすい環境を整えて、原著に忠実である。 科学研究に関わる研究者、学生、研究管理(事務)者等多くの人びとに是非読んで欲しいガイドラインである。EBMやインフォームド・コンセプの意義もここにある。この観点からすれば科学研究に関心のある一般の方にも興味深い内容のはずだ。お医者さんと議論するときの隠しネタとしては最高の隠し味かもしれない、毒を持って毒を制すには! 尚、原著は研究公正局のサイトから無償でダウンロードできる。米国の政府刊行物は日本と異なりpublic domainである。但し紙版は有償である。
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