オレンジレンジの音楽は確かに軽いが、自分は嫌いじゃない。適当に聴いて楽しんでる人もいれば、感動できる人もいるという、とてもおもしろいバンドだ。なんとなくこの時代にこのバンドが出てきたことに必然性を感じる。
注目してるのは実験精神。馬鹿な曲とストレートな曲の振れ幅の広さ。意味のない歌詞や調整してない声で、歌唱力やセールスにモノをいわせるシーンのアンチテーゼでありつつ、あえて自分達も有りふれたアイデアを多用して大ヒットしたり。なおかつ音を外して変にこじらせたり。ROCKIN'ON JAPAN12月号読んで思ったが、その「わざと感」が好きなんだ。
最近の日本で売れてる音楽は一部を覗いて「どんぐりの背比べ」に感じる。製作者は真剣に作ってるつもりかもしれないが、生憎何も感じないものが多い。こうなると真剣に作られた普通の曲を真剣に聴くより、あえて適当に作られたオレンジレンジの曲のほうが聴きやすい。そして聴く側もデジタル音源の普及などでますます音楽を軽く適当に聴く人が増えている。レンジが売れる理由はそこにあり、まさしくこの時代にあったアーティストだと思うのだ。
ミクスチャーの皮を被りながら時代を逆手にとったような音楽性。割り切って聴けばこれほどおもしろい存在はいない。自分達が格好良いと思っててそこをウリにする奴らより、格好悪いことを真剣に適当にやれる格好良さや潔さがある。今までのアルバムこそ時代に流されまいと聴いてこなかったが、わざと聴いてみるのもおもしろい気がする。そしてこのセルフタイトルのアルバムが一番おもしろそうな予感がするのだ。頭をからっぽにして聴いてみようか。
少し批判っぽいレビューなった気もするが、一目置いてるバンドです。