最初に私がARIA本編の大ファンであることを明記しておく。
その上で、まぁ良くある追加稼ぎ用ガイド本だな、という程度な印象。
原作に登場した世界観のまとめは結構良くできているが、今ひとつ
踏み込みが足りない。ある程度原作ではわからない面を含めても
よかっただろうと思うのだが、追加要素を作る気はないらしい。
(逆にいえば本書の作成にはほぼ作者不要だったのだろうと分かる)
原作の各話サマリーや、キャラの(原作だけでもわかる)属性のまとめなど、
正直「ページ稼ぎ」に見える部分も多かった。
巻末に作者本人のヴェネツィア旅行記がちらりと乗っていたが、ここが一番
面白かった。逆に言えば、ここ以外には作者の声が聞こえてくるページが
一切ないのも残念。対談等があれば良かったのだが。
ガイド本の成功例といえば「エマ ヴィクトリアンガイド」が浮かぶ。
原作にこだわらずその背景世界に集中することで、逆に原作の理解に厚みを
もたらした名品だと思うが、本書も折角ARIAが「ヴェネツィア文化」という
厚みの要素を持っているのだから、そこをもっと膨らませられなかったのだろうか。
(若干現実のヴェネツィア写真や案内も載っているが、量・質ともに大した物ではない)