原書初版は1997。読者リクエストで復刊されたというのを知って、購入した。私には十代の頃から鬱傾向があるので、本書を抑止力として役立てたかった。また、知人の家族が亡くなった際、接し方があれでよかったのかどうか知りたくて読んだ。1999年以降、日本でも毎年3万人以上が自殺している現在、私たちは誰もが社会的に「残された人々」なのかもしれない。本書には、遺族の典型的な感情が時間順に並べられているので、理解はしやすい。でもやはり、それは事実の羅列であって、特定の一人の場合にはどうか、という答えは自分で考えるしかない。典型的な感情の解説や、より端的な例は載っているが、それは特定の場合を考える手がかりであり、一般論でも答えではない。一つ確かにわかるのは、「解けない謎があっても、生き続けることを選択した人々がいる」ということかもしれない。
この本では、遺族同士がお互いに体験を語り合う会が役立ったと強調されている。読書では人の体験を読めても、自分の体験を聞いてくれる人はいない。一方で、遺族以外の人物が会に入ってきたとき、会の親密な関係が崩れた例も書かれている。だから、遺族本人以上に、遺族の友人に最も役立つのが本書ということになるかもしれない。