「物理学の世界が興奮に包まれている。ある物理学者は、その心情を『寝なくても大丈夫なくらい楽しい』と語った」。
目次を確認し、18ページへ直行。先月号では速報にすぎなかった「ヒッグス粒子」の詳報です。今度はちゃんと6ページにわたって、116-130GeVと115-127GeVの領域で存在確率が高まったとされる光子形成の偏りや検出方法についての説明があります。あったとしても無かったとしても物理学は新たな展開を迫られるとか。確かに夢が広がって楽しいですが、私は今夜も普通に寝られそうです(笑)。
Newton Specialは「タイムとラベルを科学する」。科学雑誌では定番のテーマですが、最後のキップS.ソーン教授のインタビューは一読の価値があります。カール・セーガン博士からSF小説「コンタクト」で相談を受けたことが発端で、ワームホールを用いたタイムトラベル理論の権威になった人です。ホーキング博士と議論した内容も紹介し、「私たちは2人とも過去へのタイムトラベルの実現可能性について悲観的ですが、私たちの考えがどちらもまちがっていることを期待しています」と述べています。いずれにせよ、身の安全を考えるなら、タイムマシン完成の瞬間には立ち会わない方がよさそうだということはわかりました。
寒波が日本列島を襲うのに合わせたかのように「体を脅かすウィルスたち」という特集もあります。近頃あちこちで見かける消毒用アルコールですが、それで消毒できるウィルスとできないタイプのウィルスがあり、違いは外側にエンベロープという殻をもっているかどうかだとか。きれいなイラストが理解を助けます。健康関連では、他に「痛みのサイエンス」というのもあります。
ハッブル望遠鏡は打ち上げから21年周年。相変わらず、すごい宇宙の映像を撮り続けています。鮮やかな写真で目を引くものとしては、さらに「オーロラ紀行」と「果物の世界」の2つがあります。あと、探査機ケプラーが地球サイズの系外惑星を次々発見したというニュースの解説もおススメです。