ノイを未聴な方でしたら、まず1枚目から先に聴くことをおすすめします。ロックにおけるエレキギターとビートの役割と効果について、非常にシンプルに考えさせられる作品です。
かつて、マーク・ボラン(Tレックス)とエドガー・フローゼ(タンジェリン・ドリームの創始者)は、ジミ・ヘンドリクスの登場以来、エレキギターをどう弾くべきか、真剣に悩んだらしいです。
ノイというユニットには、この「ジミヘン問題」への、明確な回答があるような気がします。
この2枚目は、官能的で高揚感のある1曲目に尽きます。乱暴な言い方をすれば、1枚目とこの冒頭の1曲目だけで、60年代のサイケロックと来るべき70年末のパンク・ニューウェーブ・サウンドを勝手に「総括」してしまった感があります。それだけ、コニー・プランクとクラウス・ディンガーの仕事は進み過ぎていました。
3作目はかなり聴きやすく、また「パンク寄り」な作品ですが、それほど刺激的な内容ではありません。日本では3作目の方が知られているかもしれませんが。くどいようですがノイの場合、重要なのは1作目です。
私にはクラウス・ディンガーの弾く「ぺったらこ」なエレキ・ギターがどうも三味線に聴こえてしょうがないです。ダダイズムと風狂の関連や如何に。
1曲目以外は、この曲の変奏曲というか、ダダイズム処理された不埒なパンク的凶暴なバージョンが収録されています。
私は、ノイの1〜3作とラ・デュッセルドルフの作品から選曲した、「クラウス・ディンガー・ベストアルバム」なるものを自分で編集して、楽しんでいます。