所謂「ナスレッディン・ホジャ話」の「イラン」版アンソロジー。
「ナスレッディン・ホジャ」といえば、少しでもこの人物のことを聞きかじったことがおありの方であれば「トルコの頓知話の主人公」として思い出される方もいらっしゃると思いますが、イスタンブル・アナトリア半島のみならず、バルカン半島・コーカサス・東西トルキスタンに渡って、広大な地域に様々な言語・方言で記した彼を主人公にした「逸話」/笑話が広く伝わっています。本書に収録された「モッラー・ナスロッディーン」の様々な「逸話」も、そのヴァリアントの一つであるのは確かでしょう。しかしながら、邦訳されている「逸話」(殆どがトルコ語からの訳書)には見られない話が幾つか見受けられるなど、少なくとも日本で「ホジャ話」に関心を持たれる方にとって、比較的安価に手に入る興味深い書籍の一つであると思います。
ペルシャ語の勉強を始められた方にも、読本としてお勧めします