同人作品やPCノベルゲームを今までにプレイされたことのない方が、斬新と感じるか、合わないと感じるかが極端に分かれる作品だと思います。
購入前に体験版をプレイしてみると、いい判断材料になるかもしれません。
以下、項目別。
<システム>
既読・強制スキップ有、スキップ速度変更可、セーブ数100個、クイックセーブ有、(直)前の選択肢へ戻る有、オート進行有、名前変換可、BGM・SEおよびキャラ別音量調整有、初期設定ボタン有、タイトルへ戻る有、ギャラリー・回想・EDリスト有・ディスクレス
フルスクリーンはワイドモニタでも◎
欲を言えば『次の選択肢へ進む』が欲しかったです。スキップ速度はそこまで悪くないので、あくまで欲を言えば。
<グラフィック>
線も塗りも、丁寧で綺麗です。構図はもう少し変えてみてもよかったかも。
絵柄は好みによりますが、子供・女性キャラの顔が幼く見えるので、気になる方は事前に公式サイトへのアクセスをお勧めします。
サブキャラクターの立ち絵が割と用意されていたことは、とても良かったです。
<サウンド>
話の雰囲気に合っているし、耳に馴染みやすい音楽ばかりなので良い感じです。効果音も違和感はありません。
音楽鑑賞モードがないのは残念です。
<演出・背景>
演出効果は過不足なしで良いです。個人的には、背景が粗めで少し残念です。見慣れれば気になりません。
<シナリオ>
共通ルート2〜3時間+各キャラルート2〜3時間×10(+シナリオ短めのサブキャラ1時間×2)+オーラス30分程度
ボイスはたまに飛ばしてます。
このボリュームで、ぱっと思いつく矛盾点がないことは素晴らしいと思います。
シナリオ全体の構成を常に意識しながら作られたように感じます。そういう意味では非常に丁寧で好感が持てます。
ただ、大きな視点で見れば丁寧なのですが、細かい視点で見ると『雑さ』をたまに感じます。
いつ主人公がその設定を知ったのかが省略されていたり、本当の意味での脇役たちを生かしきれていない部分があったりするので、主人公の立ち位置や扱いの把握に、ときどき困ることがありました。
また、基本的にはくどくない綺麗な文体ですが、小さな部分で筆者の癖を感じます。
地の分でキャラを呼び捨てにするのに一人称だったり、一瞬意味を考えてしまう単語が突然出てきます。慣れれば平気なレベルですが。
肝心のシナリオのネタですが、ノベルゲームとしてはそこまで珍しくない設定です。
商業の乙女ゲームでは、そういえばまだこの手のネタはなかったように思います。そういう意味では新鮮です。
とは言うものの、この手のネタを矛盾点なしに書き上げた完成度と、これを書きたかったのだろうなあ、と思わされる丁寧さに、製作者の熱意を感じました。
完成度は高いと思います。
このゲームの評価が分かれそうな最大の理由に、いわゆる『地雷』ネタが多かったことが挙げられます。
・割と頻繁にある微エロ描写(年頃の娘さんを気軽に舐めまわすんじゃありません!)(笑)
・詳細描写はないものの、身体の関係が明確にある展開
・近親相姦を思わせる描写
・流血・殺人・死亡描写が多め(グロいと感じるものは少なかったです)
このあたりに危険を感じる方は、レビューなどで様子を見た方がいいです。
あと、個人的に評価できると思った点ですが、このゲームはバッドエンドが意外と面白いです。
バッドエンドは見たがらない人も多いので、唐突に主人公が死んで終わり、みたいな展開も多いですが、このゲームにおいては割としっかり描写しています。
各キャラ光ルートのバッドエンドは全部お気に入りです。ただし、バッドエンドなんで救いはないです。
<キャラクター>
しっかり固まっています。サブキャラクター含め、魅力的です。
私は『ツンデレ』や『鬼畜眼鏡』という区分のキャラクターは苦手なのですが、このゲームではセラが一番好きになれました。
全体的にヤンデレ成分は高めかもしれません。
公式サイトやレビューをチェックしてみて、それでもやってみようと思える方なら、買って損はしないと思います。
なかなか面白いゲームでした。軽く寝不足になれます。