昔懐かし東宝チャンピオン祭り用に、'75年に製作された劇場版です。
分数は40分。前半は犬の八房が姫をさらって伏姫が倒れるまでの発端部分、後半は犬塚信乃と犬飼現八が芳流閣で対決した後、ゝ大法師によって八犬士だと知らされるまでです。TV版はビデオテープが3話分を残して全て消されてしまいましたが、本作品は劇場用のフィルム作品だった為に、辛くも生き残りました。芳流閣での決闘は砧スタジオで新たに撮影したとのことで、TV版と比べてスケールの広いセットが組まれています。ただし短期間で撮影されてNGのフィルムもそのまま使われたとのことで、黒子の手や顔まで映っていたのはご愛嬌。
今回改めてみましたが、やはり面白い! 名物・玉梓が怨霊も暴れまくり。総集編的な作品ですので見せ場の連続、ということもあるのですが、人形の出来の良さもあって、見入ってしまいます。特に冒頭、故・坂本九氏と共に八犬士が一堂に会し、珠を持って次々に名乗りを上げる場面は不覚にも落涙してしまいました。
監修は東宝の大ベテラン・堀川弘通監督。諸般の事情で第二部以降が製作されなかったのが惜しまれる作品です。映像特典として、辻村寿三郎氏と大槻ケンヂの対談、フォトギャラリー17枚が収録されています。先に発売されたTV版を収録したものよりも、新八犬伝の作品としての魅力に触れるには適しているかもしれません。