「独眼竜政宗」の後番組として制作されたNHK大河ドラマ。
前年の「政宗」からの大ヒットを受けて製作された戦国モノである。
主演の中井貴一氏も時代劇専門チャンネルでのインタビューで答えて
いたが、従来の赤ら顔の信玄像のイメージと自分のイメージが違う
こと、前年の「独眼竜」のあとということもあってプレッシャーが
あったそうだがそれを感じさせない堂々たる演技。
対する終生のライバル・柴田恭兵の上杉謙信も鬼気迫る迫力を感じ
させてよい。
原作ではどちらかというとやたら権威にこだわり、それをひけらかす
ように描かれていたが、ドラマの方では先に大河ドラマ化され、この
「信玄」の後年、角川で映画化もされた「天と地と」の謙信像に近い
気がする。
杉良太郎は相模の海のように大きく構える北条氏康を好演している。
そして尾張の風雲児・信長演じる石橋亮だが、結論から言えばミス
キャスト。
実年齢で信玄より13,4歳位年下のはずだが、明らかに中井貴一より
年を食ってて初登場時、うつけ者の格好をしてる姿に異常に違和感を
感じた。
信玄の正室・三条の方演じる紺野美紗子と信玄の寵愛を受ける側室
湖衣姫(諏訪御前)の南野陽子による「女のいくさ」もまた、緊張感
をあおる。
女性陣では三条の方の侍女・八重を演じる小川真由美と今川義元の
母・寿桂尼演じる岸田今日子の怪演が特筆モノであろう。