1945(昭和20)年3月10日、約300機のB29が東京へ来襲し、人口密集地を中心に焼夷弾を投下。日本の防空体制も、防火体制も機能しないまま、約10万の尊い命が炎の中で失われてしまった。いわゆる「東京大空襲」である。
本作は、1978(昭和53)年3月9日にNHK総合で放送されたNHK特集「東京大空襲」をDVD化したものであり、アメリカ国防総省戦史室に保管されていた「爆撃命令書」を中心に映像や証言で東京大空襲を描いた作品である。
若干、色あせた印象を受ける部分もあるが、東京大空襲の経緯はもちろん、その恐怖もよく伝わるように作成されていると思う。特に東京大空襲の体験者が描いた絵は、映像や写真以上にその独特の恐怖感を描き出しており、印象深かった。
また爆撃を指揮したカーチス・E・ルメイにもNHKはインタビューを試みているが、これは本人に拒否されている。戦後、ルメイは日本政府から勲一等旭日大綬章を授与されているが、その胸に秘めた思いを聞けなかったのが大変残念であった。
東京大空襲に関しては、2005(平成17)年3月6日にNHK総合で放送されたNHKスペシャル「
東京大空襲〜60年目の被災地図〜」もDVD化されているため、是非とも本作と一緒に見ていただきたいと思う。