表紙にでてくるヘンな生き物は火星人ピポ。そのピポが日本に来るつもりでまちがって
ドイツに来てしまったところからこのストーリーが始まります。
子供っぽくてばかばかしいと考える方がいらっしゃるだろうとは思いますが、
これが意外にそうでもなくて、地球環境問題にまで話題が及びます。
この一冊で、動詞の現在人称変化から接続法までのドイツ語文法の基本は
ばっちり学べます。文法事項の説明もスキットの例文をほぐしていく感じで
すっきりとわかりやすく進みます。図版も効果的に使用されていて、
活字の組み方もとても見やすく仕上がっています。
音声については、かなり手間がかかっていて、効果音まであります。これが
適度にリスニングの邪魔になっていて実践的といえるかもしれません。
登場人物が主要なところでは、ピポ(少年声)、ティナ(少女声)、
ティナの両親(男女大人声)、縄文杉(大人男声?)という風に
なっていて、それぞれ別の人が吹き込んでおり、各人のしゃべり方にも
特徴があり、よくあるCD付入門書の男(女)声のみという方式ではないので、
これもリスニングの練習としては優れています。
(最初に聞いたのが男性大人声だけだと、それ以外は聞き取りにくいというのが
よくあることですね)
なお、練習問題のほか、不規則動詞の三基本形(現在・過去・過去分詞)や
曜日・月、あいさつ表現などが、適宜、進行に合わせた箇所で、独立のトラック番号
で吹き込まれているので、これも便利。CDはとにかく充実しているといってよいでしょう。
となると5点満点にしたいのですが、登場単語をリストにして巻末につけてくれていれば、
間違いなく私としては5点でした。それがありません。また、ときどき初出単語の紹介が
その課から漏れていて、単純ミスだと思いますが、入門者としてはかなり気になりました。
それ以外はとてもいい本だと思います。ストーリーがあるほうが好きという方は迷わずに
どうぞ!!