このドラマの放送当時は、子供には少々、難解な「お家騒動」を題材にしていたこともあり、私には内容は殆ど記憶に残っておりませんでした。
それでいて、大人たちの間では知名度が高かったようで、タイトルだけは知っていましたが、何年か経った後、祖父に「あの番組は誰が主人公だったの?」と聞いたところ、「ハラダカイ」とのこと。
「それ誰??」と。
後年になり、それが山本周五郎の代表作だと知りましたが、当時、どうして、タイトルが私の記憶に残るほど大人達の口の端にのぼっていたのか、一度、機会が有れば見てみたいと思っておりました。
この当時、ある大企業の社長さんが、大変、判断に迷うことがあり、当時の財界の大御所にして吉田茂の親友でもあった宮島清次'カ氏を尋ねたところ、氏は、苦悩するその方に対して、「私のような老骨を訪ねるひまがあったら、この本を読むのだな」と言って、この本を差し出したと言います。
宮島氏はさらに、「この本を読むにつけ、迷いは消滅。無心に決断を下すことができる」とつけ加えたとも言いますが、ただ、見終えた後の感想を言えば、まあ、総集編ゆえに、なかなか、わかりにくい面もあったのでしょう、私には当時の大人たちほどには共感できませんでした。
まず、これもかなり穿った見方をした作品かなと。
私の歴史というものについての考え方は、深読みするべきではない・・・というものです。
だって、歴史なんて見ようと思えば、どういう風にでも見えるものですよ。
特に、人の内心とか本心などというものは、取りようによっては、どうにでもとれるものであり、となれば、それをむりやり、ねじ曲げて解釈しいているときりがない・・・と。
となれば、私は歴史というものは、(発掘された「物」のような、具体的なものが第一でしょうが)そこに至る行動だけを、注意深くつなぎ合わせていくしかないのではないかと思っております。