サブプライム問題に起因する9・15のリーマンショックから100年に1度の市場崩壊までの一連の流れを取材した本ですが、「う〜ん。。」という感じです。。
普通のサラリーマンや学生が、金融危機とは何だったのかを知る上では非常に意義のある本だと思います。
金融関係者にとっては微妙かもしれません。
NHKスペシャルのマネー番組は、10年以上前からずっと観ているのですが、何故かいつもヘッジファンドが悪として放送されているのが疑問でした。「ヘッジファンド=悪」という結論ありきで番組を作っているのではないかとさえ感じてしまいます。
またリーマンの元会長のファルドをインタビューしているのですが、ファルドが「自分はあまり悪くない、俺だって大変だったんだ」という言い訳だけインタビューした(それしかできていない??)という感じがします。
金融大狂乱 リーマン・ブラザーズはなぜ暴走したのかなどを読むと、NHKのインタビューとはかなり違った一面が見えてきます。もちろん『金融大狂乱』の内容が全面的に正しいとは思いませんが、内容を比較することは意義があると思います。
愚者の黄金はクレジット・デリバティブの草創期から今回の世界金融危機までをJ・P・モルガンの側から見た内容で、女性記者が一人で取材して書いた内容とは思えないほど、多くの情報が詰まっています。
ファルドの言い訳を取材するのではなく、現場でCDSやCDOのポジションを持っていたトレーダーや彼等が最前線で仕入れていた情報などを取材してほしかったです。また、クレジット市場の崩壊で多くの市場参加者が傷の浅くないダメージを受けましたが、マネージド・フューチャーズのファンドマネジャーにとっては、歴史的な収穫のイベントでした。そのあたりが全く取材されていません。毎月受信料を払っているので、今後のNHKスペシャルに期待したいです。