いびきをかく人は、中高年男性の約6割。日本では、約2000万人いるとされており、そのうち推定で500万人から1000万人が睡眠時無呼吸症候群とみられ、その数は年々増加しているのが現状である。
現状はと言えば、実際に治療を受けている人はその内の、ほんのごく一部に過ぎないのであるが、「たかがいびき」と侮ってはいけない!もしも、それが重度のものであった場合には、そのまま放置しておくと、心臓病や脳卒中を引き起こすリスクが驚くほど高くなるからだ。
それでは、睡眠時無呼吸症候群という病の起源は、一体どこにあるかを本書は追いかける。それは、なんと、人類史上初めて動物の肉を切るのに石器を使い始めた、遥か昔の250万年も前の猿人、アウストラロピテクス・ガルヒにさかのぼるのだと言う。この道具を使う猿人の出現によって人類のあごはどんどん小さくなり、それがやがて睡眠時無呼吸症候群をもたらした。あごの小さい人ほど舌の収まるスペースが小さく、もともと気道も狭いために、のどが塞がりやすいからだ。
そのほかにも、骨と皮膚の病、腰痛の起源を、人類が進化してきた歴史と最新研究から探り、豊富な図版、カラー写真とともに伝えてくれます。テレビでこの番組を見た人も見ていない人も現代人ならば、病気の歴史を知るために、一読の価値はある本だと思います。