映像だけでなく音も素晴らしいとの評判だったので、確かめてみたく購入しました。96kHzと、CDの44kHzを超えて2倍以上のワイドな周波数レンジです。聴き始めて、すべての音が明瞭でくっきりしているのが分かります。弦楽器の響きも素晴らしいです。チャイコフスキーはヴィオラを上手く鳴らせる作曲家ですが、こんなに美しいヴィオラの音を聴いたのは生演奏も含めて初めてです。
映像も何も言う事はなく、金管楽器の黄金色の輝きや、ティンパニの本体の銅の美しさ、フォルテッシモで桜色に染まる演奏者の顔、指揮者のシャツやベストの質感など、細かな所までくっきり映し出されます。写っている楽譜も読めてしまいそうです。小澤のウイーンフィルとのニューイヤーコンサートDVDでは、ティンパニの連打で写るバチがコマ送りみたいになってしまいましたが、ブルーレイでは全然問題ありません。
演奏もベルフィルが、小澤を信頼して、しっかり付いていっているのが良く分かります。DVD「ロシアンナイト」に映っていたメンバーが古株となって演奏している姿も懐かしいです。相変わらず小澤は、木管楽器の歌わせ方が素晴らしくて、「悲愴」の世界にどっぷりつかれます。金管は小澤らしい、完璧に同期し、初めと終わりがくっきりと分かる演奏になっており、聴きやすいです。
オーボエから始まる音合わせから始まり、ドーッという歓声に包まれる何度も続くカーテンコールまでの連続した映像ですが、その場にいるような生々しさを感じ、時間があっという間に過ぎ去りました。コンサートチケットの値段を考えれば、本ディスクの値段は安いと思えるほどでした。