アメリカン・フットボールというよりはNFL(National Football League:米国のアメリカン・フットボールのプロリーグ)の魅力にとりつかれて20数年。これが世界で一番面白いスポーツであるという確信は、今となっては全く揺るぎない。ルールについては概ね把握したつもりであるが、もうちょっとNFLについての知識を得たい、と思ってAMAZONを検索して目についたのが本書。著者はNHKBSの解説でもお馴染の後藤完夫氏。
本書は1「PRE GAME」2「GAME」3「SCRIMMAGE」4「TV」5「MANAGEMENT」の5章から成る。基本的な知識から、複雑なフォーメーションの解説まで広く浅く、ときには深く、後藤氏のNFL愛に満ちた好著。本書から知りえたNFLのトンデモナイ魅力を思いつくままに列挙してみると、
1.米国TV放送史上歴代視聴率ベスト10に、スーパーボウルの中継がなんと7つもランクインしている!
2.スポーツ中継におけるインスタントリプレーの技術は、アメリカン・フットボールの中継で開発された。
3.NFLでは試合開始の72時間前に試合の切符を完売しないと、ホームチームの地域はTV放送できない。
4.他のスポーツには全力を尽くしたのならば負けても仕方がない、という考え方もあるがアメリカン・フットボールは勝つことが総て。したがって勝つためであれば全力を尽くさないということもありえる(試合終了間際のニー・ダウンなど)。
その他サラリー・キャップ(チーム毎に年棒総額が決められており、それを超えることは許されない。したがってチームの力は他のスポーツに比べてはるかに均衡している)や、独自のドラフト制度の他のスポーツに対する優位性、ヘッド・コーチには3つの学術的派閥がある、などなど本書によって知りえたことは大きい。今後後藤氏にはNFLの歴史、戦術の歴史、名選手列伝、名ヘッドコーチ列伝、などについても本をお書きになっていただきたいのですが、いかがでしょうか?