作品スタイルは「ネクロマンサー」による復活をテーマとした1話完結オムニバス。
前例をひもとくなら「笑うせぇるすまん」「アウターゾーン」のような「決めるのはあなた次第」な訓話であり、
最近ならば「地獄少女」の逆バージョンとも言える。
スタイルとしての前例は多いので「安易な発想の作品だな」とは思ったが、
「生と死」というテーマを作者がきちんと消化して表現しようとしているのは好感が持てる。
「復活した人物は生前に最も強かった特性が強化されて蘇る」というセッティングが面白く、
プラスの感情も、マイナスの感情も、信念も、妄念も、人が生きるための「業」が鮮明に描かれる。
また、蘇らせるのはあくまで生者の側の勝手な要求であり、蘇る側の感情と一致していないというのも面白い。
蘇り方があっさりしているので「死」の生々しい側面はそこまで掘り下げているわけではないのだが、
「簡単に人が蘇る世界」ならではの苦悩というのも、なかなか面白いテーマではなかろうか。
新人作家のデビュー作ということで絵の方はまだまだ固くてつたない部分もあるのだが、
きちんと個性を出しつつ、メリハリの効いた見やすい画面を作り上げている。
丁寧な作劇も含めて、今後の伸びしろが期待できる作品ではないだろうか。