酷評もありますが、この作品は見る価値があります。
騙されて嫌々ストリッパーになったヒロインが裸に剥かれてマンハントの獲物にされるという、社会的・肉体的に二重に喰い物される物語構造が骨格にちゃんとあります。そしてハンターとの攻防の中でヒロインは喰われるものから喰うものに大変身をとげます。
裸で放り出されることには監督の意図があります。お色気路線を狙っている訳ではありません。裸は人間社会からの完璧な疎外であると共に人間性から逸脱も表しています。
人間は人間性から逸脱したら、単なる獣であり、即ち自然のままの存在となります。このため、監督は作中に自然風景のカットをフィルターワークを駆使して色鮮やかに何度も差し挟み、裸と対置させています(この映像構成が成功しているかどうかは少々疑問ですが、監督の意図は明快です。)。また人間味を保っている人々も要所要所に配置されています。
面白いのはハンターとヒロインの山中での攻防戦です。派手ではありませんが、戦術的に極めて合理的なのです。ヒロインは逃げながら、まずは靴の代用品を確保します。その後で高所に位置取りをしてハンターに反撃を加えます。街中ではさえないストリッパーが、恐怖に震えながらも本来自分に備わっていた才能を見出していきます。だからこそ美女をヒロインにしていないのです。美女をヒロインにしたら本物のC級映画になってしまいます。この女優さん、名前は知りませんが、演技はけしてけして下手ではなく、味があります。
それと、無愛想ながらも妹分を心配するストリッパーの姉貴分の人情がいいですねえ。