もはやナニモノとも定義出来ない音の群れ。種々のバックグラウンドを完全に飲み込み昇華させ吐き出されるそれら楽曲の行軍は、同時にリスナーの知的昂揚をも満足させながら、しかし有無を言わせぬ衝動でもって肉体を突き動かす。
四つ打ちビートが野太く脈撃ち、後景にて錯綜するクールな旋律/舞い拡がるヴォーカルが昂揚を散らすTr.3"Must Be The Moon"/Tr.4"A New Name"、フロア指向を強めた精緻なエレクトロニカとファンキーな因子が絡み合うTr.5"Heart Of Hearts"、往年のSFAを思わせる、驀進するストレンジ・ポップネス炸裂の豪快なTr.7"Yadnus"、トドメとばかりにスピーカーから飛び出し襲い掛かる、暴力的に沸き立つ音の波動が昂揚の決定打を放つTr.8"Bend The Beethoven"に至るまで、終始に渡って本能に訴えかけ躍らせる、素晴らしく刺激的で独創的な楽曲が作中を席捲している。
一時期シーンを覆い尽くしたディスコ・パンクとは全く別物の、しかし問答無用に身体を揺らし奮わせるダンサンブル・チューンは相当に素晴らしい。アルバムタイトルの掛け合わせの妙からも伝わるように、ヒネた人達をも大昂奮させてしまう知的方面における構築センスもピカイチ。