加藤先生の新作本は、期待通り素敵なレシピでいっぱいでした。いろんなアニバーサリーにあわせた加藤先生なりの提案がなされていて、気楽に作れるお菓子から、少し凝ったお菓子まで、幅広いレシピが掲載されています。
加藤先生のレシピは、基本となるスポンジやパイ生地やタルト生地の材料配分は、どの本を読んでも原則的には同じで変わりません。これは先生の「時代を超えて普遍的に美味しい配合を突き詰めた結果」ということなので、新作レシピというのは、タルトに詰めるフィリングが新作、ロールケーキの中身のクリームが新作、デコレーションの提案が新作、ということになります。今までとはまったく違うお菓子のレシピということではありません。(例えば、加藤先生と違う立場にあるのが藤野真紀子先生で、藤野先生のレシピは、時代/著作によって粉やバターや水分の配合が5グラム10グラム単位で変動する傾向があります)
さて、問題は本の編集。読み難いの極致です。お菓子の完成写真ばかり何件何件も続き、後ろのページに数種類のケーキの材料と作業手順がまとめて掲載されています。問題と解答が別々のページに掲載されている受験参考書の様な構成です。
完成写真を見て「どんな材料だろう?どんな手順だろう?」と思ったら、材料と手順が載っているページを探さなくてはなりません。
加藤先生は、自宅のケーキ教室で「きちんと手順を踏むことを重要視」していますが、今回の著作では手順写真はかなり少なめです。その意味では、お菓子初心者の方がこの本を見ながら作るのはちょっと難しいかも。ある程度作り慣れた方が、新しく方向性で取り組む時に参考にするレベルの本だと感じました。ですから星は4つ。