84年リリース。ライブ活動停止後初のオリジナルアルバム。コリン・ムールディングの作品は3曲だけだが、アルバム全体はコリン色が強い、のどかなアルバムである。
XTCのアルバムを巡るトラブルといえば、「Skylarking」のレコーディングにおける、アンディ・パートリッジとプロデューサーのトッド・ラングレンの確執が有名だが、トラブルではこちらもまけていない。
まず、ライブ活動停止に伴うツアーのキャンセルによる負債の発生やアンディの精神状態も悪いといった状況。そして、ドラマーのテリー・チェンバースがレコーディング中に脱退。さらにアルバムの発売までにリミックス作業も含めればプロデューサーとして3人の人間が関わることになっている。アルバム発売予告までしながら、第一弾シングルの不発で延期、その後リミックスをやり直し第2弾シングルを発売するがまたも不発、結果的にアルバムは発売されたものの、前作「English Settlement」には遠く及ばないセールス結果etc…。
しかも、この作品はXTCの作品の中でもっとも語られることの少ないアルバムである。と、ネガティブなことばかり書いているのだが、私は、トラブル続きとなったとは思えないのどかな曲(当然ひねりが加わっているが)が並ぶこのアルバムが大好きである。
XTCのアルバムの殆どにはコリンの曲が何曲か収録されているが、それらの曲は、アンディが書く、時には聴く者に緊張感を強いることすらある曲に対する息抜きみたいな曲である。そんなコリン色が強く出たこのアルバムは、XTCの全アルバムの中の息抜きみたいな作品である。
なお、11−16曲目はボーナストラックである(シングルB面)。