このDVD+CDは、今年3月から4月にかけて行われた限定ライブやレコーディングの模様が記録されたドキュメンタリーです。
レコーディングスタジオとライブハウスに友人たちやスタッフを招待したパーティー風ライブ、
幸運にも当選したファンクラブ会員向けに行われた東京グローブ座での限定ライブを中心に収録しています。
なぜ今このようなライブをしようとしたのか、Mr.Childrenのメンバーはこのように語っています。
“「目的」とか「理由」とか深く考えるのやめて 「ボランティア」とか「ドネーション」とか人の善意とも無関係
演奏したい人がいて それを聴きたい人がいて ただ楽しい時間の為に音楽が存在する
そんな音楽の「あたりまえ」を一緒に。。いかがでしょう?”
企画の意図だとか、気難しいことは考えるのはやめて、ただ音楽を楽しんでほしいという願いが込められているのでしょう。
演奏された楽曲も有名なヒット曲はほんの一部です。
Mr.Childrenが今、心から演奏したい隠れた名曲の数々が
凝縮された空間で、研ぎ澄まされたアレンジによって新たな息吹を吹き込まれているのです。
ハイライトとなるのは初期の名曲「Another Mind」、GIFTのカップリング曲「横断歩道を渡る人たち」でしょうか。
「Another Mind」は、今の桜井さんが初期の楽曲を歌うとここまで格好良くなるのかという驚きがありました。
「横断歩道〜」は一つの楽曲がリアレンジされ生まれ変わっていく様子がよく分かります。躍動的、圧巻です。
そして忘れてならないのはEnd Rollで流れる新曲「Forever」。
肩の力の抜けた気負わない桜井さんの歌い方、バランスの取れたバンドサウンドが心地良いです。飽きのこないスルメ曲になりそうです。
また、DVDボーナストラックの「僕らの音」では、通常のライブでは見られないハプニング(?)もありのまま収録されており、微笑ましい光景となっています。
CDはライブ音源盤。セルフカバーとして聴き続けるに値する、クオリティの高いアルバムだと思います。音質も良好。
「Surrender」は、アレンジ、歌声ともQ収録の原曲より惹きつけられましたし、「タイムマシーンに乗って」は昔からのファンにとっては垂涎モノでは?
エルトン・ジョン「Your Song」のカバーは桜井さんの声質にマッチしていてとても素敵でした。
DVDの「TIME AFTER TIME」がフルで収録されなかったのは残念です。
なお、「横断歩道を渡る人たち」「Another Mind」「Surrender」「ニシエヒガシエ」はDVDとは別の日のテイクになっています。
巷の映画のような劇的なストーリーはありません。派手なエンターテインメント性もありません。
ただひたすら真面目に、時に苦悩しながら音楽と向き合ってきたMr.Childrenだからこそできる、小さな音楽の奇跡がここにはあります。見所が多すぎます。
“音を楽しむ=音楽”
そんな当たり前であるがゆえに難しいことを、日本を代表するバンドMr.Childrenがこの作品を通して教えてくれたことに私は感謝したいです。
長々と失礼しました…。