ロイ・ウッド率いるムーヴの68年発表の1stアルバム。全編が60年テイストに溢れるマージー・ビート風のギター・ポップで通されたロイの原点とも言うべき内容の作品である。微妙にサイケな薬味を効かせつつもその耳当りはやはりポップ。この時代のギター・ポップの代表的なグループとしてお薦めできる作品だと思う。簡単に言ってしまえばサージェントペパーズ風のギター・ポップ・・・ってことになるだろうか?随所に弦や木管などが美しく絡む。シンプルで一曲の時間も普通のポップ曲程度に押さえられたこのアルバムは、よく考えてみるとロイの関わった作品の中でも異色であり、その瑞々しさは本当に眩しいくらいだ。プロデュースはプロコル・ハルム等の仕事で知られるデニー・コーデルだが、6.と13.の共同プロデュースと弦のアレンジはトニー・ヴィスコティとなっている。
3.はジェフ・リン率いるアイドル・レースも取り上げた激甘ポップな一曲。弦の響きが素晴しい。6.は木管の響きが美しい曲で初期ムーヴの代表曲の一つ。全体としてはややアレンジ、演奏が荒いものの、メロディの美しさは特筆もの。英国ロック・ファンでこれを外す人はまずいないでしょう。