こんなにスピリチュアルでどす暗くて、深みのあるTechnoは始めて聴いた。また同じデトロイトTechnoシーンでも、その代表株Derrick Mayなどとは全然違う、音楽というよりは効果音的なサウンドをドラマティックに複合しているという感じで、でもTechnoなのにぜんぜん機械的ではなく、電子音的でもなく、まるで曇り空相手にヒタスラ音をつなげていっているような感じは、まったくジャンルは違いますが、どことなくカナダのプログレRockバンドのGodspeed You Black Emperorや、日本で言うなら初期のDJ KRUSHのような、なんとも言えず異次元的なテクスチャーをかもし出しています。
序盤は結構スロー・ペースでしっとりシークエンスしていくのに対し、#11ぐらいからTechno特有のスピード感と、幾重にも重ねられた電子音が独特のブラック・ホール的な世界観で展開していき、そこにあの意味深な女性の囁きが載せられて、なんともまぁカッコいいことこの上ない。たぶんキーボードを存分に使っているからでしょう、とても全体的に曲調に上がり下がりがあって退屈しない。