第5版で一気にスリムになった本書ですが、第6版ではシークエンス技術の進歩とゲノム解析・regulatory RNAの新機能・システムバイオロジーなどについて新知見が盛り込まれています。またこの手の教科書には動画やチュートリアルを収めたCD/DVDが付くのが普通になってきましたが、第6版ではメディアの代わりにパスワードが付属しており、WEBサイトに登録して閲覧するようになっています。
本書の内容は、遺伝子に関連した事象に厳選されています。例えば抗体遺伝子のV(D)J組換えは書かれていますが免疫グロブリンに関する記述はなし、といった具合です。一方で他書では削られがちなファージや原核生物もおろそかにしないところが本書の特徴でしょう。さらに本書の個性を際立たせるのが、CSHLシンポジウムに集った遺伝子科学の偉人たちを撮影した歴史的なポートレート。「我々が遺伝子研究の歴史を作り上げたのだ」という自負心が伝わってきます。