THE NOVEMBERS1年9ヶ月ぶりのニュー・アルバム「Misstopia」。
元々のギターロック路線から、1年前のミニアルバムではそれだけに留まらない幅広い音像に変化していった感じがあって
それでも元来ある芯がしっかりしてたので、それまでと変わらぬ感触で作品を聴く事が出来たのだが
この「Misstopia」もある意味それの延長線上の作品である。
要はこれまで彼らを追いかけてきた人ならば、安心してこの世界観に浸れる。正に相応進化、といった感じのアルバムである。
全体を通しての空気感も中々に素敵で、
ずっとこの音世界に浸って居たくなるくらいの中毒性、独自性がある。1stミニから比べると、どんどん表現が研ぎ澄まされていってるような、
描くべきフォルムが明確になっているような、そんな印象も受ける。
そして、統一感に関しても随一かと。
それにしても、サウンドも詞も本当にキレイ。それはただ、美しいものを見た時のキレイ、ではなくて
醜いものの中にある美しさを見つけた時のような、キレイさ。或いはその逆。一つ一つの音も今まで以上にクッキリしていて、それが一つ一つの言葉だったり、
音のフレーズだったりをより際立たせてる。曲の輪郭がはっきり見えているというか。
激しさ、不穏さをアピールする「Figure 0」「dysphoria」「I'm in no core」(詞が怖すぎ)、
逆に神秘的で幻想感覚を煽る「Misstopia」「pilica」「ウユニの恋人」あたりは特に見事だと思う。メロディもよく立っている。
最後「tu m'」の何とも言えない終わり方も個性的だと思う。
ちなみに今回ブックレットも雰囲気たっぷりの作りになっている。歌詞カードを読むのも面白い一作。傑作。