CYRKLEは66年のデヴュ―以来それなりの成功を収めながら、ヒット曲が全て外部ライターだったため金銭的には全く恵まれなかった。 67年以降は自作シングルで勝負を賭けたが内容はともかくセールス的には全く不振。 このため副業でC.M.ソング等を手掛け始めた(米国では結構有名なCMも含まれているらしい)。 このような時SQUEEZE PLAY(野球でよく使うスクイズ)なる映画のサントラの仕事が舞い込んだ。
内容はMinxと呼ばれる女産業スパイ達が活躍?するB級映画なのだが、68年に完成しながらインパクトに欠けるという配給元の要請からお色気(いわゆる濡れ場)を追加して戦略的に成人指定に切り替えて69年終盤に公開されたソフト・ポルノである。(この時題名もMINXに変更) 映画がB級なだけに永らく廃盤となっており、マニアの間では幻のアルバムとされてきた。
録音は67年中盤から終盤にかけて行われ、#1,3,6,7,9がヴォーカルもの、#2はスキャット、#4,5,8,10,11,12がインストである。 映画の内容は別として#2,5,7は文句なしに美しいバラードであり、日本のソフト・ロック・ファンに人気があるのも納得。 また、#3,9は期待どおりのCYRKLEの!音に仕上がっている。(#3では実際に彼らがディスコ・シーンで出演しているらしい。)
本作はこのサントラ(#1~12、4,5,7,9,10はMono)にボーナスとして未発表テイク#13~15(いずれもStereo、#13のみ01年に既出)、フィルム版の#16~18とフィルムに使用されながらサントラ未収録の#19,20(いずれもMono)。 音質は秀逸であるが、本編についてはアルバム全体に統一感を持たせるためか音のエッジを削ぎ落として丸みを持たせている。 また、ブックレットは映画について写真も織り交ぜて詳しいコメントを載せている。 尚、彼らは68年初頭の7UP UnColaのCMを最後に5月に正式に解散している。 個人的には本作が彼らの最高傑作とは思わないが、SUNDAZED社は最高の仕事をしたと思う。 オススメの1枚。