ファンキーなジャケットを見れば解るかもしれないが、ソウル・ジャズです。
“電化”っていってもまだエレキギターとエレピを導入しただけで、「Nefertiti」と「In a Silent Way」に挟まれている事もあってか地味な作品との評価だけど、ロックの様式美を取り入れた後の電化アルバムより奥の深い作品と思う。
ウェイン主導の「Nefertiti」からマイルス主導に戻ったアルバムだが、いいタイミングだったのでは?馴れ初めていたが無理もしていたマイルスがここでは伸び伸びとして聴こえる。1曲目「Stuff」で飛び出す錐揉み回転フレーズにマイルスらしさを感じます。んでウェインが今度はマイルスに合わせるようになるのだけど、少しヘンダーソンのようなファンキーさも漂わせての素晴らしいプレーです。テナーのサウンドもマイクをホーンに入れスピーカーの音を録音したらしくそれまでと違う乾いた音色、ウェザー時代に近いかも。
しかし何といっても素晴らしいのがトニーのシンバルワーク!美しい音色で刻み、時には散らしたりと自由自在!!もはや3本目のホーンといっていい凄さです。トニーのテクニックがピークにあったのではと思う、荒さがなく聴き疲れません。
ハービーも「Black Comedy」等のピアノソロはノリノリで、何と彼には珍しく唸りも聴こえます!?
全体的に音質の素晴らしい本作で不思議なのが4曲目の「Country son」で、少しオフ気味でマイルスのソロの途中から入ります。6曲目の別テイクバージョンが音質も最初の入りも良いので、ボツになったのが謎です。この2曲のボーナストラックがとても良いので、この+2の盤を強く薦めます!