古巣Motownから移籍後初のアルバムにて、彼の最期の作品となってしまったMidnight Love。
この作品の特徴としては、Marvin Gayeの経済的な理由によって、ミュージシャンを雇えなかったため、ほぼ一人でシンプルな打ち込みによる極めてチープなオケである。
が、それを補うかのごとく、Marvin GayeのVocalによるオーケストレーションが緻密なほどに組み合わさり、過去の作品と比べても全く見劣りがしない。
特に、"Midnight Lady"、"Rockin' After Midnight"なんかの多彩なコーラスワークは、それだけで圧倒させられるものがある。
そして、"Sexual Healing"。何故、こんなに簡素なオケなのに、とてつもなくきらぴやかで素敵なサウンドを出せるのだろう?
このアルバムを聴くと、Marvin Gayeの音楽のセンス、そしてVocalistとしての才能を改めて痛感せざるを得ない。
僕は、この作品の中でも"'Til Tomorrow"というバラードが大好き。一見前3曲と比べて地味なナンバーに聴こえるが、セクシーで、繊細な彼の声が心に染みてくる。Marvin Gayeという最高のVocalが聴ける1曲だと思う。