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まず、強調したいのですが、戦闘そのものに興味がない人でも、このゲームの飛行感覚は、とても素晴らしいので、ぜひ試してみてください。宮崎駿監督の飛行シーンを彷彿とさせてくれます。空を飛ぶ楽しさを感じてみてください。機動の自由さという点で、第2次大戦時代のレシプロ戦闘機、特に零戦(ゼロ戦)は、フライトモデルとして最適だと思います。
マニュアルが、結構おもしろいのです。日米エース列伝、日米の航空戦の思想の違いなどが簡単にまとめられています。日本のエースのトップに岩本徹三氏が登場するのは、隠れ岩本ファンの私としては嬉しいところです。
操縦可能な戦闘機は、米軍がF6F、F4F、F4U、P38。日本軍が、零戦21型、52型、紫電改。
私としては、地元に近い調布基地の陸軍244戦隊の3式戦闘機などあってもよかったのに、などと思いますが、フライトデータがシミュレーションできなかったのでしょうか。
携行弾数や搭載燃料を有限にした場合、急速着陸の補給などできないので、弾が切れたらゲームを続けても仕方がないということになります。
コンピューター操縦の飛行機は、敵または味方としてけっこうたくさんの種類が飛びます(1式陸攻、アベンジャー等々)。ただ、相当近寄らないかぎり機影だけでは判別が難しい。ちなみに、B29は存在しません。やはり原子爆弾投下のイメージなどを配慮したのでしょうか。米軍の大型爆撃機はB24のみです。このゲームでは、爆撃機や艦上攻撃機の搭乗員にはなれません。
コクピット画面が主体ですが、外部の視点から見る設定も可能です(ただし非常に操縦しにくいが)。本物の零戦が日本上空を飛ぶ姿をみるチャンスは、ほとんどありません。紫電改にいたっては世界のどこの空をさがしても永遠にありません。とにかく日本戦闘機の飛翔シーンを見てみたい人も、これで大丈夫。ラジコンのスケールモデルを飛ばすのに苦労するより、簡単で安いです。
発動機の爆音は、本物と比べるべくもありませんが、想像で補いましょう。
イントロのアニメーションや音楽もいいです。アメリカの人々が、太平洋戦争を、また日本の戦闘機隊を、どのように感じていたのか、わかるような気がします。少なくとも、日本人とは全然違います。当時の英首相サー・ウィンストン・チャーチルも日本について、神秘と武勇の国、という趣旨を書いていましたが、そんな感じです。
日本人として、太平洋戦争の惨禍そのものに目をつぶったまま、戦闘をゲームとして楽しんじゃっていいのか、という葛藤もありますが、空中戦が男のロマンであることもまた否定しがたい事実でしょう。
歴史的事実としてみた場合、このゲームに出てくる小さな飛行機で太平洋を飛び、戦い抜いた日米のパイロットは、尊敬に値する勇敢さを兼ね備えていたと率直に思うのです。戦争を起こしたのは為政者ですが、パイロットは使命を果たしただけなのですから。
その理由はまず機種にあります。零戦やF4Fといった戦闘機は、大変操縦しやすく、操縦が楽しい飛行機だったと言われますが、それが見事に再現されています。離陸してから着陸するまでの全ての操作が、もちろん練習は必要ですが、たとえリアルなモードであっても、比較的容易におこなえるようになります。特に零戦は水平垂直両方向に俊敏かつ繊細、さらに同時に許容度も大きく失速しにくくまたスピンに陥ってもすぐに回復できます。もっとも一番最初はF4Fの方が鈍い分、扱いやすいかも知れません。
第二のポイントはコンピューター操作の敵機です。かなり手強いのですが阿呆です。F4Uでも零戦でも同じように格闘戦を挑んできます。これは米軍機に乗っていると、かなりリアルでヤリガイのある情況です。逆に零戦に乗っていると、いささか史実に反しますが無茶苦茶に楽しめる情況で、コツをつかめばストレス解消にもってこいです。
逆に気になるのは、古いから仕方ないのですが、まずグラフィックス。特に計器盤はどうも頂けません。それから操縦できる機種が少ないのも古さゆえでしょう。もっともこのおかげで南太平洋空母決戦というゲームのテーマは非常に明確です。まぁ、ここあたりはスゴク出来の良いアドオンが出ていますから、それらを楽しむのも一興です。フライトモデルはフワフワとした印象ですが、満足のいくレベルだと思います。ただ全体的に米軍機に厳しく零戦に甘いでしょうか?。
シナリオは名手の名場面が再現されているので、戦史派の人にはこたえられないでしょうが、日本海軍のものは内容的に変化が乏しいのが残念です。それからキャンペーンは情況に応じて内容が変化するので、二回目以降でも楽しめます。
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