一巻の頃と比較すると、だいぶ推理部分のクオリティが上がっている。今までは単に勘違い推理の要素が「言葉の聞き間違い」とか「ダジャレ」のようなふざけ半分のものが多く、ギャグとしてもミステリーとしても脱力ものだったけど、プリコロの推理がかなり真っ当なものになっている(それでも真実とは違うというオチだけど)。
プリコロが事件に関る動機面でも、自分の宮殿の料理人が関係する事件だったり、好きになった女の子を守るため等、本人が事件解決に乗り出す必然性が描かれていて、ただの興味本位から事件に首を突っ込んでいた前巻までに比べればキャラに好感が持てるようになった。
ただ、脇キャラにバンコランやマライヒのような魅力的な人物がいないのは相変わらず。ミステリー小説好きという父国王もほとんどストーリーに関ってこないので人物像が不明のままだし、側近の大臣や総監もまとも過ぎてタマネギ部隊のようなキャラとしての面白味が無い。
今後、名探偵ものには付き物のライバル的な探偵や怪盗が出てきたら面白くなりそう。「名推理vs迷推理」なんか読んでみたい。