まず、全6曲・1時間5分というクレジットなのですが、
わたし的には、前奏曲(という意味合いではないのかも?)とエンディングを除く約50分のアルバムと同じ位置づけです。
一曲目は川の流れ・鳥の声に乗って展開されるチェロのソロ曲。エンディングは、やはりチェロ等をフューチャーした、
民族音楽とも言えないような、微妙な曲と成っており、共にわたしの趣味ではありません。
上記2曲以外では、#2 Into the painted Grey の、かなりダークなブラストナンバーから始まり、
一瞬、極端な路線変更をしたのでは?、と思ったりします。
ですが、曲が進むうちに、『自然を歌い上げる』 というバンドのポリシー自体には、何ら変化が無い事に気付かされるはず。
曲の合間合間に、アメリカの雄大な景観が目に浮かんできます。
但し、その歌い方は、かなり内面的で陰鬱な方向へ移行したようです。
それを象徴する #4 Black Lake Nidstang。
17分半に及ぶこのナンバーは、ダウンテンポで咆哮する、実にダークな前半部から、
システマティックなキーボードの導入、そして哀感あふれる淡々とした幕切れへと、
終始聴く者の心の奥底に在る 『鬱成る領域』を強烈に刺激してきます。
この曲は、わたしにとって、『大事な一曲』 となりました。
♯4だけでなく他の曲も、前述の2曲を除く50分間が一瞬に感じられるほど大好きです。
Raputure を思い起こさせるような21世紀初頭のレトロな8ビートも、同じダークメタルでも、特に東欧諸国の
マイナーなバンドによく見られるような、直接的な陰鬱さの表現も、全て効果的に作品の中に昇華できたと思います。
残念な事と言えば、録音・ミキシングがイマイチで、ギターのリードやドラムの音が、時としてチープに聴こえてしまう事。
馴染めない始まりと終わりの曲を含め、減点の対象になってしまいました。